知育玩具・教材はなくてもいいし、むしろ害になるものが多いのです。

こんにちは。BeBRAVE.S代表の明正明美(みょうしょうあけみ)です。

きょうは、知育玩具や知育教材についてお話をします。

ワーキングマザーのみなさんは、お子さんの教育に大きな関心を持っていらっしゃると思います。

それは当然のことです。

親というものは、這えば立て、立てば歩めの親心という言葉にあるように、子どもの成長を早く早くと願うものです。

ただ、願いすぎてかえってよくない結果になっちゃった…ということも往々にしてあることです。

子の成長を願うのが親とはいえ、子どもそっちのけで、ママ友や親せきの子との競争のため、自分の見栄や自己満足のためになっていて、そのくせ「子どものため」を大義名分にしていたりなど、ちょっと反省が必要なことって誰にでもあると思うのです。

気づいたら反省して改めればいいのです。

でも、子どもの将来のことを考えると、どうしても不安になります。

そこで、知育玩具や知育教材って、ほんとに「子どものため」になるのか。

このことを考えてみたいのです。

実は、私は「なくてもちっともかまわない」「ないほうがよっぽどいいものもある」

このように思っています。

その理由は…

知育玩具は買うまでもなく、日常生活の中で体験できることばかりです。

家などの身近にある素材や、100均などで買える素材で作ることも十分可能です。

買い与えてもまったく差し支えないのですが、市販品は商品ですのである程度丈夫に作る必要があり、プラスチックや硬めの高品質の紙などでできていて、当然ながらお値段も高めです。

しかし、子どもはすぐに大きくなるので役に立たなくなるのが早いのです。

もったいないです…

身近なもので代用すれば買わなくていいうえに、廃棄もラクです。

市販品ならリユース品がおすすめです。

「なくてもちっともかまわない」理由は上記のようなものですが、

「ないほうがよっぽどいいもの」の理由は…

市販のものは、絵本にしろ、玩具にしろ、使われているイラストなどの絵があまりにも固定観念に縛られていて、多様性や豊かさとは真逆のものばかりです。

水色(薄い青色)のぞうさん、ピンクの耳の長いうさぎさん、耳の垂れた茶色の犬さん……どれもこれも、かわいらしい、子ども向けの定番といえるものばかりです。

花、果物、乗り物…すべてが同様です。人間の肌はどれも薄いだいだい色で、「肌色」となっています。

認可保育園や公立の児童館などの壁面画に見られるようなものばかりです。

このような教材で認知機能を強化することは害が大きすぎます。

お金をかけてこんなことをするのはもったいない以上の損失です。

カレンダー、雑誌類、絵画集のコピー、写真集のコピー、チラシやパンフレットの類でコラージュ遊びをしたほうがいいに決まってます。

そして、パソコンやDVD、スマホなどのタブレットを使った「お勉強」、これがイチバンいけません。

ジョブズは自分の子どもにはスマホもタブレットも与えませんでした。

依存性が高く、子どもの自発性を奪い、創造力・想像力を刺激しないばかりか、破壊する可能性をわかっていたからです。

(開発して、人にあれだけ売りつけといて…)(でも、大人にとっては便利にちがいありません)

オンラインといった言葉に踊らされる必要はありません。

率先して子どもにオンライン環境を与えなくても、学びはいずれオンラインが前提となります。

イヤでもオンラインになるのですから、むしろ小学校まではリアル体験を貴重なものと考え、率先して体験の機会を作るべきです。

ネットでもリアル書店でも、知育玩具・教材を売るための、「子どものため」「将来のため」といった論調の特集が幅を利かせています。

でも、子どもはそもそも学びたいのです。

スマホやタブレットといったオンライン環境なんて関係なく、子どもは知りたい!学びたい!の達人です。

お金をかけて子どもの邪魔をするのはいけません。

知育玩具・教材のネット検索や、プレジデントファミリーを読んで不安になってるママは、5分でも10分でもいいから、子どもといっしょに遊んでみよう。

30分のネット情報や雑誌情報の何倍もの情報が得られますよ。

それでも、どーしても、知育玩具・教材が気になる~というママは、外国のものにも目を向けてみて下さい。

日本語じゃないとダメ?

算数も化学も物理も音楽も、世界の共通語ですよ!

ところで

保育士養成校時代、教育心理学の先生がこんなことを言っていました。

乳幼児期の働きかけは非常に重要であり、その後の発育を大きく左右するという、自分たち研究者の言葉をきっかけとして、すごい教育ブームが起きて、早期教育のための教室に多くの親が押しかけた。そんなつもりで言ったのではないのだが、きちんと伝わっていなかった。子どもにとってかえってよくない結果となった。研究者として反省している…先生のしょんぼりした言い方とその姿は今でも覚えています。

親心をうまく利用してメーカーなどは商品を売り込もうとしますが、そのときに権威付けとして学者の研究成果は大きな力を持ちます。