勝って奢らず負けて挫けず。真摯に政治に向き合う者に未来は必ず報います

こんにちは。BeBRAVE.Sビーブレイブエスの明正明美(みょうしょうあけみ)です。

参院選ようやく終わりましたね。今回はいつもより投票率が高かったようです。投票日が三連休の真ん中ということもあり、期日前投票に行った人が、特に若年層で多かったそうです。

曖昧なスローガンや実現不可能な政策(豊かな暮らしとか、消費税廃止とか⋯)を挙げている党は票が伸びていない一方、「日本」「日本人」優先を挙げている党や、ダイレクトに給料・年金を上げるや手取りを増やすなどを挙げている党は大躍進でした。

減税はどの党も(具体的な方法はともかく)挙げていましたが、減税がこれほど取り沙汰されるというのは、ある程度の年齢の方なら今はむかし的ななつかしさというか、時代の変化を感じているのではないでしょうか。

昔々、税金を多く納めた人は長者番付として新聞に掲載されていました。税金を多く納める人イコール金持ちでした。多くの庶民にとっては、給料から天引きされる所得税(や住民税)などはたいした問題ではなく、年末調整で戻ってきて喜んでたくらいです。(源泉徴収で取りすぎた分を「調整」して返しているだけですが⋯)社会保険料は税金以上に生活費に影響を与えるのですが、税金よりもわかりにくいせいか、(または、なるべくアンタッチャブルにしておきたいところなのか)スローガンとしてはあまり挙げられていませんでした。

所得税は累進課税となっており、かつて「減税」を主張するのは資産家や大企業でした。それをいかに公平に、庶民に手厚く分配するかで保守・革新は攻防戦を繰り広げていました。

それが今ではどの党も「減税」を叫んでいます。

それだけ累進課税は機能しなくなり(カーブも相当緩やかになってます)、賃金に対して税金の占める割合が多くなっているのだと思います。

賃金が上がればそれに応じて納める税金も多くなるものです。しかし、その賃金が全く上がらない、少し上がっても物価上昇に全然追いつかない、そして、昔と違うのは消費税という、全く累進課税とは異なる税金が生活を圧迫しています。

私が高校生だった1980年代中頃、日本は空前の好景気で後にバブルと言われる、株価と土地の価格が恐ろしく上がった時代でした。物価も高く、今のような安い服もなく、コーヒーもコンビニで100円で飲めるような時代ではありませんでした。しかし、生活必需品は今と同じくらいかもっと安いかでした。日本人の賃金は世界的に見て非常に高く、企業は人件費の安いアジアに工場を移転していました。

今はむかしです。

高い賃金に安い生活費、高いお金を出しての贅沢、このような時代の日本人は幸せだったのでしょうか。バブルの頃をなつかしむ高年齢の方は多いのですが、狂騒の時代であったとも思うのです。

今後の政権の行方はわかりませんが、停滞を立ち止まって考えると捉えれば、現政権の敗北も意味のないことではありません。

移民も難民も受け入れておらず、外国人を利用しているだけの日本において、日本ファーストを掲げる政党が躍進したことに驚き、慄きました。

自分だけの幸福はありえず、不幸は他人だけに降りかかるわけではありません。

当たり前の真理を忘れないようにしたいです。候補者のみなさん、本当にお疲れさまでした。勝って奢らず負けて挫けずはローマの格言だったでしょうか。真摯な気持ちで政治と向き合う候補者に未来は必ず報いることと思います。