こんにちは。BeBRAVE.Sビーブレイブエスの明正明美(みょうしょうあけみ)です。
石川県は連日の猛暑のため、8月初めに「熱中症警戒アラート」が発表されました。
同じ時期にコロナ感染者数増加のため「まん延防止等重点措置」も発表されました。
感染防止対策と熱中症対策の両立は難しいようです。
ひとりで歩いている人も、自転車や車に乗っている人も、誰もがみなマスクを鼻までしっかり覆って着用しているのを見て驚きます。
ウィルスの飛沫感染を防ぐためのマスク着用であれば、周りに誰もいないのですから必要ないはずです。それなのに、多くの人が熱中症の危険が高い時期であるにもかかわらずマスクを正しい方法でしっかり着用しているのです。
コロナ禍でのマスク着用率の高さについて、日本に蔓延する同調圧力として指摘するのは、同志社大学政策学部教授の太田肇さんです。
同調圧力とは「従わなければならないような雰囲気」です。
かつて、KY=空気読めない、が大ブームとなりましたが、まさに日本ならではの「空気、雰囲気」重視の反映です。
コロナ禍におけるマスク着用について、実際の必要性よりも世間の目を気にしている人が多い。世間の目という圧力を苦々しく思いながらも、他者に対しては無自覚に厳しい視線を送っているのではないか、このように太田さんは分析しています。
太田さんの著書『同調圧力の正体』によれば、日本の組織や集団は同調圧力を生み出す共同体になりやすく、そこには「閉鎖性」「同質性」「未分化」という3つの特徴があるそうです。
「未分化」というのは、仕事や作業などの分担が明確ではなく、課や係など、みんなで行うものが多く、組織と個人が明確に分けられていないということです。自分は自分、他人は他人という区別ができず、同調圧力に対して無防備になるのです。
会議などで全会一致で決定するのは一見いいことのように見えるが、議論ではなく忖度が疑われるとのことです。(反対意見を言うと会議が長引いたりしますから…)
組織として異質なものを大切にすること、少数の異論を認める姿勢を大切にすることは同調圧力を避けるために必要ですが、言うは易し行うは難しです。
個人でできる対策として太田さんがあげているのは、いくつかの集団に帰属することです。
共同体で同調圧力が生まれるのは防ぎようがないので、一つの集団で圧力をかけられても他の集団で認めてもらえばいいということです。
「帰属集団を多く持つ」というのは大きなポイントだと思います。
職場や家族のように縛りの強いもの、趣味や子ども関係のように縛りの弱いもの、いっしょに過ごす時間が長いもの短いもの、会う頻度が多いもの少ないものなど、なるべく多くのグループ・場を持っているのがいいと思います。
私は夏休みに入ってから週に数回地域の学童保育でボランティアをしていますが、年齢の異なる50人の子どもというのは集団として大変面白いものです。どんなにがんばっても、同調圧力は生まれず、共同体にはなり得ないカオスのような集団です。(ここだけのはなしですが、マスク着用は徹底していませんが、ごちゃごちゃ言う人、言わない人いろいろです。それでいいと思っています。マスクをしない子が排除されることのほうがよほど問題です)
さて、世間の目を気にしてのマスク着用ですが…
世間の目以上に手ごわいのが熱中症です。
敵はコロナウィルスだけではないのです。
熱中症だって大敵なのです。
授乳中のママは特に要注意です。
熱中症対策で必要なのは水分補給だけではありません。
不要なマスク着用で体に熱をためない、ポカリなど塩分・糖分のある水分を体に負担がかからないよう少量ずつ飲む、そうめんとおにぎりといった粗食ですまさず、野菜や肉・魚・豆類をしっかり摂る、忙しくて調理どころじゃないときはナッツやドライフルーツ、チーズなど簡単に食べられるもので補充するなど、工夫しましょうね。
スーパーやコンビニへ行ったときは冷蔵・冷凍コーナーで冷たい空気を吸い込んで息抜きしてくださいね。ちょっとした死角をみつけてこっそりマスクを外せば大丈夫です。
同調圧力に屈しない、などと意気込むとこれまた窮屈で肩が凝ります。適当に合わせてこっそり息抜きしたらいいのです。
助産師フォトグラファー吉村亜紀奈さんの「授乳中は熱中症にご注意!!」も参考にしてみてください。