こんにちは。BeBRAVE.Sビーブレイブエスの明正明美(みょうしょうあけみ)です。
先日ある月刊誌を読んでいたら、「子持ち様」という言葉が出てきて驚きました。
職場において子どものいる人を揶揄して使われる言葉。子持ちだと産休や育休、突然の早退などをすることがあるため、そのしわ寄せが子持ちではない同僚にきてしまう被害者意識から子持ちを特権階級的に見立ててそのように呼称している。とか。
なるほど…
同僚たちの気持ちがわからないでもないが、仕事と育児家事の両立を余儀なくされている身からすれば腹が立つよりも泣きたくなるような呼称です。
雇用されている者どうしが対立していること、子どもがいることを特権と感じ、子どもを楯にして権利を振りかざしていると思ってしまうことが問題なのですが…
本来は国の労働政策や経営者の問題ですが、攻撃の矛先をそこではなく、同じ立場の労働者に向けているのですね。
この問題については別の機会に論じたいと思います。今回は、同僚どうしのこのような感情を軽減するための制度を導入した例をご紹介します。
三井住友海上火災保険では、社員が育休を取得した場合に、対象者の職場の同僚全員に一律の祝い金(最大10万円)を給付する「育休職場応援手当」を創設しています。
この制度の本意には、業務が大変になる対価としてではなく、あくまで、子どもが生まれてくることを会社として組織として祝うという意味が込められているそうです。
まだ始まって1年ほどで、これが他の会社にも広がるのか、子育ては社会全体でという風土が作られていくのか、別の問題が出てくるのかわかりません。ただ、画期的な制度だとは思います。対処法的とはいえ、子育てする社員を「子持ち様」などと揶揄し、対立している労働者どうしをなだめる効果はありそうです。
育児は育休終了後も続きますし、育児以外に介護や自身の病気療養など、職場の理解が必要なことはいっぱいあります。そこに普及していくのか。
導入当社は多くの取材を受けたとのことで、ひとつリンク貼っておきます。