正常バイアスとオオカミ少年効果で失われるこどもたちの未来

こんにちは。BeBRAVE.Sビーブレイブエスの明正明美(みょうしょうあけみ)です。

先日の夜間の地震、久しぶりに大きな揺れでびっくりしました。朝方までの余震も多く、あまり眠れませんでした。

能登の被災地では豪雨の被害もあり、いまだに生活が通常には戻らない状況であり、一方で同じ県内にいながら、大きな被害もなく元旦の地震から1年近く経過しており、防災意識もやや薄らいでいたところでした。

災害は本当に忘れた頃にやってくるのだと思いました。

我が家では水のローリングストックはすっかり定着し、常に10リットルはありますが、ほかの部分ではまだまだです。

この地震を機に少しずつ備えを増やしていこうと思います。

大きな被害がなかったので、地震の翌日はいつも通りの日常でした。

当たり前といえば当たり前なのですが、なにか釈然としないかんじでした。

みなそれぞれがやるべきことを持っており、仕事なり勉強なり、家事育児その他の我が事で現代人の多くが忙しいと思います。

戦時下のウクライナを取材した人のインタビュー記事に、とても印象的なことが書いてありました。ウクライナ軍は空爆の恐れがあるときは市民に地下シェルターへの避難を促す緊急警報を出すのですが、1日に何度も鳴り響くうち、市民の多くは避難しないようになるというのです。

相次ぐ警報に慣れや疲れが生じ、心理学的には「オオカミ少年効果」といわれるもので、正常バイアスが働いている状態なのだそうです。

今現在地球規模の温暖化による気候変動や、それらが原因とみられる災害、各地の紛争や戦争、資源の枯渇などさまさまな問題が起きていますが、先進国に住む私たちにはあまり実感が持てないのです。

1日を1ドル以下で過ごさなければならないほど困窮はしていないものの、見えない空気のような鎖(示唆するものは実にさまざまです…)が自分を縛り、温暖化やよその国同士の争いや、資源の枯渇どころではないのです。

納期に間に合わせること、支払期限に間に合わせること、試験に受かること、会合などにそれなりの恰好で行くこと…そういったことが第一なのです。

温暖化といってもとりあえず夏は過ぎたし、ガソリンも高いけどあるし、日本に爆弾は落ちてないし、煽って何をさせるつもり?というかんじ…

これって「オオカミ少年効果」そのもので、まさに正常バイアスが働いていると思います。

この正常バイアスは今現在や短期間で見るとそのとおりかもしれませんが、子どもたちが青年〜中年期になる頃、50年後はどうでしょう?

今は苦しいながらも生活はなんとか成り立っています。より良くは無理でも、少しでもこの状態を維持したり、悪くなる速度を落とすにはやはりその未来の目標に向って動かないといけないのですがら、それを阻害しているのが、正常バイアスだといえます。

生成AIで未来はバラ色ですか?生産性が飛躍的に向上し人間は創作的な活動に専念できると楽観論を挙げる人もいます。(50年ぐらい前はコンピューターなどの近代化によって未来はバラ色だと言われましたよ)

生成AIは大量の電力を消費します。誰も脱原発と言わなくなったことに気付いていますか?コンピューターは大量の淡水をがぶ飲みしますが、日本の水資源が外資に狙われていることに気付いていますか?

近未来を描いた小説は多く、それらは部分的にはもはや近未来などではなく、今現在そのものです。

子どもたちの未来は私たちがどう行動するのか、しないのかで決まってきます。

私は諸行無常派ではなく生命常住派です。100年後、200年後の近未来も、1000年2000年、何万年の後のことも気になります。だって、未来に生きるのは私たちの子孫ですし、現在の私たちだって何千年何万年前の祖先のことに興味ありますもの…