こんにちは。BeBRAVE.Sビーブレイブエスの明正明美です。
台風に伴う雨でようやく暑さが緩和されました。
オリンピックも終わり、なんだか夏そのものが終わったような気分です。
オリンピックの報道と同時に、国内のコロナ感染者数が常にテレビ画面に表示されるという異様な状況のなかでのオリンピック開催でした。
TOKYOオリンピックを目前に控えた2020年の春先に始まった新型コロナ感染によるパンデミックですが、一部の専門家が見通していたように、かなりの長期戦になっています。
緊急事態宣言や蔓延防止措置の効果が見られないことに対して、「自粛疲れ」を指摘する人もいますが、自粛の意味を考えると少しおかしな表現です。
自粛とは、自らすすんで行動や態度を慎むこと、過ちを犯さないよう慎重に物事を進めることですから。世間の目を気にした行動(同調圧力による行動制限)に疲れたというのが正確な表現だと思います。
「自粛要請」というのも行政の造語のようなものです。要請されているのですから自粛ではありません…自粛を建前としていますが、世間の目を気にする、同調圧力が非常に強い日本社会の特質をうまく利用した政策といえます。
コロナ感染に限らず、長期戦は「自ら進んで行動する、(自分の意志で)自ずと行動が決まる」ことで持ちこたえることが可能です。
きょうは、小児科医で微生物学者の本間真二郎さんの著書『おうちでケアする決定版 あかちゃんからのかぞくの医学』(クレヨンハウス)をご紹介します。
本間さんは、新型コロナ感染症について
1、世界的に見ても、子どもへのリスクは低いと考えられる
2、日本の感染者数が少ない理由は、はっきりしていない
3、新薬やワクチンは正しく見極めよう
4、「感染症にかからない」ことだけがすべてではない
5、感染症にかかる「本当の意味」を考えよう
このような考えのもと、強化や緩和を繰り返す活動制限や、新しい生活様式としての手洗いやマスク着用、ソーシャルディスタンシングなどを、目の前のことにただ対処しているだけで、問題を先延ばしにしており、根本的な解決につながらないと指摘しています。
なによりも、活動の制限によって、子どもたちからあらゆる成長の機会を奪ってしまうことにつながるとして、非常に危機感を募らせています。
子どもの発達にもっとも必要なことは、自ら実際に活動し、経験すること。子どもはあらゆる人に接し、表情を見て、感じ、考え、話をして、肌と肌でふれあい、さまざまな体験をして成長していくのであり、人との交わりなしには成長することができない。そして、子どもの時期に経験したことは、一生の健康や考え方、方向性を決めるもっとも大事な基礎となる。やり直すことができない大切な時期である。本間さんはこのように、活動制限の弊害を強く訴えています。
昨年からの学校休校や行事の中止、美術館や図書館、博物館、水族館といった公的施設の休館、公園の使用制限、学校や学童保育でのあらゆる行動制限を目の当たりにしている一保護者である自分としては、本間さんの考えに強く共感します。
行政としては、義務を果たしたという大義名分は立つのかもしれませんが、子どもの成長に関わる仕事に携わる者としては看過できない事態です。
今後もこのような新しいウィルスは必ず出てくる。自分の外側のウィルスが危険だからブロックするという考え方以上に、自分の内側の力を高めて乗り越えるという考え方にシフトしていく必要がある。これが本間さんの考えです。
健康や病気に対するアプローチも同様で、検査や治療、ワクチンでの予防は、必要な場合には積極的に利用すればいいが、どんな病気でもそれが当たり前と考えられているのが問題であると指摘しています。
子どもには、ほとんどの病気を自分で癒す力があり、薬などで症状を見えなくすることは、その本来の力が発揮される機会をさまたげることになる。なぜそのような病気になったのかという病気の本質が見えなくなり、根本的な解決につながらない。
病気を自らの力で克服することは心身の両方にわたって、本人にとっても、保護者にとっても、とても大切な経験や自信になり、多くの成長につながる。
もっと重要なのは、病気になってから対処するのではなく、ふだんから日常生活を整え、免疫力・抵抗力・解毒力を上げておくこと。
このような考えの本間さんがおすすめする「あかちゃんからのかぞくの医学」は、昭和の時代に地方の過疎地で生まれ、祖父母のいる7人家族の中で育った私から見れば、とってもなじみのあるものばかりです(笑)
大根あめや梅干し、梅肉エキス、カリンエキス、どくだみ、びわの葉などです…
えっ?これがドクターがすすめるオクスリ?ってかんじですね(笑)
大丈夫です、半分以上は普通の子どもの医学書同様に、いろんな病気や症状に対するケアのポイントが書いてありますから!
微生物学者ですから腸内細菌のことも詳しく書いてありますよ。
お子さんのいる家庭にはすでに通常の子ども医学書はあると思いますので、追加のちょっと変わった1冊として本間さんの本をおススメします。
子どもと過ごすかけがえのない時間はわずかです。そのことを、2人のお子さんの父親である本間さんは実感しています。医師としての良心、親の愛情が感じられる本です。