厚労省委託事業「仕事と家庭の両立支援プランナー」を今年も受任しました。

こんにちは。BeBRAVE.Sの明正明美(みょうしょうあけみ)です。

 

今年も厚生労働省の委託事業である「仕事と家庭の両立支援プランナー」を受任しました。

平成28年にはじめて「育児プランナー」となって以来、「介護プランナー」と交互にやっていましたが、昨年度からは育児と介護を兼ねた「仕事と家庭の両立支援プランナー」に統一されました。

中小企業を訪問して、育児介護休業等に関する制度が整備されているかを確認し、対象者がいた場合に仕事への復帰のためのプラン策定ができるよう企業の担当者にアドバイス等を行うというのが仕事内容です。

昨年度は「男性の育児休業促進」が大きな課題でした。

男性の過重労働を削減し、育児休業を取得し妻の負担を軽減する…という目的があるのですが、うまくいっているとはいえない状況でした。

訪問した企業では必ず男性の育児休業のお話をさせていただくのですが、ある女性担当者の言葉が忘れられません。

「男性が育児休業を取って、いったい何をするんですか?」

「何もしない夫が家にいても妻の負担が増えるだけです」

「夫の休業はかえってストレスになります」

「国は家事や育児の分担の現状をわかっていない」

「国はただ男性育休取得率向上と言うばかりじゃないですか」

………

私は返す言葉がありませんでした。ただただ、そうですね、おっしゃるとおりですね。と頷くばかりでした。隣に座っていた部長さん(男性)はあらぬ方角を見ていました。

私自身もその女性担当者の言うことは感じていましたが、具体的な解決策をみつけられないまま、ただ助成金を利用して男性育休を増やすことばかりに力を入れていました。

実は県や町の男女共同参画推進員を通して、育児や家事の分担についてはかなり問題の根が深く、複雑であることを感じていて、どこから手をつけていいかわからない状態でした。

今もって、明確な戦略はありません。

男性育休をEU諸国のように義務付けるのがいいのか。

国はその方向に動いています。

義務付けられれば、育休を取ってほめられることはありません。義務なのですから。

育児をする男性をイクメンともてはやす風潮に対し、「自分の子どもを育ててイクメンなんて意味わからない」という発言が芸能人の男性から出て、ほんの少し風穴があいたかんじです。

でもこういった発言が女性から絶賛されること自体、まだまだ世間はイクメンブームってことです。子育て中の女性は今やマイノリティです。

日本の社会にはどういう制度がいいのかという議論はまだまだ開発途上です。

真似や部分的な取り入れが上手な日本人はこの分野では今のところEU諸国を追っています。

今年1年でこの課題を少し進展させたいと思っています。

来年3月の年度末に成果をご報告できたらと思います。

両立支援プランナーをよろしくお願いいたします。