女性の地位は平安時代も今もあまり変わらない…?

こんにちは。BeBRAVE.Sビーブレイブエスの明正明美(みょうしょうあけみ)です。

昨日までは夜空に白い月と明るい星がきらめくよいお天気でしたね。空気が澄んでいて、ひんやりと気持ちよく、まるで春先のような陽気でした。

夜空に煌々と輝く月もいいのですが、私はとけかかった飴のようにたよりなげな真昼のお月さまや、黄昏時になって存在感を発揮する鎌のようなするどい月が大好きです。

月といえば、平安時代の貴族藤原道長が詠んだ和歌「わが世とぞ 思う望月の 欠けたることもなしと思えば」が、有名ですが、どの本(教科書的なもの)も、その意味を「この世は私の天下と思う。満月のように満ち足りて、欠けているところはないから」と解釈しています。

ずいぶん傲慢な歌ですね(笑)

でも、金沢出身の平安研究家山本淳子さんは異なる解釈をしていますよ。いかに頂点を極めていようが、いかに上機嫌で酔っていようが、道長ほどの上級貴族が宴席でこのような意味の歌を詠むはずはなく、間違った解釈がまかりとっていると。

私も山本さんに同意します。どんな解釈が正しいのか…気になる方はpresidentオンラインこの世は私のものだ」という歌ではなかった…藤原道長が「我が世の望月」という言葉に込めた2つの意味”で確認してみてくださいね。本も出ていますよ。

さて、今大河ドラマで初の平安ものとして放映されている「光る君へ」ですが、私は大河ドラマどころか、高校生以来テレビ自体をまったく見ないのですが、先日中学生の娘に誘われて、つい見てしまいました…

なんだか1000年も昔のこととは思えませんでした。ドラマですから脚色はもちろんありますが、女性の立場は根本的には変わっていないと思いました。

紫式部と清少納言は1000年を経た今もその作品が読まれています。新刊書が書店に並ぶのは3カ月間~半年です。売れない本はすぐに撤収・絶版です。1000年前に書かれた本が今なお存在することがどれほどすごいことか、稀有なことか。それほどまでに才女たる二人ですが、扱われ方はあまりにもひどいものでした…ドラマで強調されているとはいえ、心が痛みました。

二人が会ったことがあるという史実はみつかっておらず、お互い噂だけでしか知らなかったと思われます。紫式部は(ついでに言いますと、これだけ有名な作家でありながら本名はわかりません。式部は役職名です。清少納言も同じです。)会ったこともない清少納言のことを、漢学の知識をひけらかして、よく見たら間違いだらけで、ささいなことも大げさに言って、目立ちたがりの変人などと悪口を日記に書いていますので、私はこの人あまり好きではないのですが(源氏物語も難しすぎますし…)、それにしたって紫式部が主人公とはいえ、清少納言を嫌な女に演出しすぎではないかと思うのです。清少納言好きの私としてはこのドラマ、少々面白くないのですが、でも少ない知識を基に思い込みで好き嫌いを言っているだけかもしれませんし、この機会に(いろんな本が新たに出版されたり、再出版されたりしていますよ)式部さん(ドラマではまひろさんです)をもっと知りたいと思います。

えーと、横道に逸れてなかなか本題に入れませんが、女性の地位ですね。令和の今は平安時代ほど髪は長くなく、着るものも十二単ほど大げさではないけれども、象徴しているものは同じです。科学は進歩しても人間そのものは変わらないかんじです。

清少納言も紫式部も、当時の必須学問である漢学や和歌の才能は、そのへんの貴族の男よりはるかにあったにもかかわらず、才能を発揮する機会はからきしなかったのです。発揮しても、でしゃばり、身の程知らずの烙印を押されるだけでした。

今現在制度上はそうではなくても、形式的にはそうではなくても、分野においてやはり女性は平安時代のような扱われ方です。学びたい、知りたいという人間本来の望みでさえ、人間とは認めてもらえない女性や(貴族以外の庶民などもそうです。大多数を占める庶民の姿はほとんど記録になく、その姿を知ることもできません)貧困階級、学びにハンディキャップのある人などは権利なしの扱いです。

これまで大河ドラマでは、男勝りの女性が取り上げられたことはありましたが、紫式部のようなネガティブなキャラの女性はほんとはじめてです。

精神科医の帚木蓬生さんは「ネガティブケイパビリティ」という本の中で紫式部を取り上げており、今の行き詰った時代にこのような作品(源氏物語とその作者のこと)が大河ドラマという形を取るのが興味深いです。

余談ですが、令和の女性洋食コック明日香(あすか)が平安時代にタイムトリップして、清少納言が仕えた中宮藤原定子や、紫式部が仕えた道長の娘彰子に洋食もどきを作るというライトノベルがり、おもしろいですよ。安倍晴明や藤原道長も出てきます。

平安時代の貴族の女性たちが、抑圧されながらも、ただ受け身で流されていただけではないということがわかる、ちょっと気分がよくなる作品です。

平安後宮の洋食シェフ」興味のある方はぜひ!

日本の食の歴史はそれほど古くないこともわかりますよ。

では、夜から冷え込むそうですから温かい服と食べ物で自衛してくださいね。