こんにちは。BeBRAVE.S代表の明正明美(みょうしょうあけみ)です。
きょうはコロナ離婚と熟年離婚についてお話します。
新型コロナウイルス感染拡大の影響は夫婦間にまで及んでおり、休業、出勤制限、テレワークなどのため、共に家で過ごす時間が増え、価値観の違いや家事分担などの負担から「コロナ離婚」を考える人がいるようです。
コロナの影響は各家庭でさまざまです。
今回のような非常時にはお互いの価値観や真価が問われます。
実は夫婦間において、子どもができるというのも非常事態なのです。
産後クライシスという言葉があるように、ここで危機を乗り越えられなかった夫婦はその後の生活が大変つらいものになります。
離婚しなければよい、というものではありません。
結婚していればお得なことがこの日本においては多いので、ただ面倒くさいの嫌とか、損したくないという理由で結婚生活を続ける人が多いのです。
平時であれば、お互いに背を向け合っていても、特に問題は顕在化しません。
他人同士が同じ屋根の下に住み、それぞれが好き勝手なことをして、ときどき気が向いたらいっしょに何かをする、これで孤独も癒されます。
しかし、危機が起きると、夫婦は向き合わざるを得なくなります。
向き合う、というのはつらい作業です。
いつもいつも真正面から向き合うのはしんどいものです。
斜め前とか、横並びがラクでいいのです。
最後の最後まで向き合わなくてすんだ、それならそれでいいのです。
でも、そんなことはほとんどありえません。
やり過ごして背を向けていたら、突然顔面直撃とかあり得ます。
たいていの夫婦は子どもを持ちますし、そうでなくても、介護だ、解雇だ、倒産だ、地震だ津波だと、人生というのは危機があるものなのです。
夫婦が向き合うということを面白くも真剣に描いた本があります。
『夫婦のミゾが埋まらない 産後にすれ違う男女を変えるパートナーシップ学』
3児の父であり、産後サポート事業やオンラインによる両親への教育事業などを行う株式会社アイナロハ代表の渡辺大地さんが、自らの体験をもとに書いたユニークな本です。
最後まで夫婦で向き合いたくない、という人には向かない本です。
離婚するにしろ、しないにしろ、このままでいいとは思わない、いつかは向き合わなきゃと思っている人には良い指南書になるはずです。
『産後が始まった! 夫による、産後のリアル妻レポート』はカップリングに最適です。
こちらも併せて読まれたなら、より向き合う勇気が出てきます。
コロナ離婚といいますが、熟年離婚が早く来ただけです。
背を向け合って結婚ごっこを続けるのとどっちがマシかは各家庭、人それぞれです。
ただ、女性が子どもを育てながらシングルでこの人生を乗り切るには相当の覚悟、否、知識・情報が必要です。
熟年離婚についてはいろいろな本が出ています。熟年ですので、配偶者との婚姻期間は20年以上になります。年金分割などでは分割する年金期間が長いため、熟年ではない離婚よりも年金に限っては金銭的に多くなるためお得感はあるかもしれません。でも、たった一度しかない人生を、いつかは…と待つだけ、我慢するだけ、不平不満だらけで費やしたともいえます。また、夫のほうに決定的な落ち度があるわけではないので慰謝料はもらえません。それでも別れたいと望む熟年妻が多いのです。
離婚を考えるなら、今このときこそ、貸借対照表を作って、離婚すべきか否か、離婚したいのかしたくないのか、自分自身に問うてみるときです。
熟年離婚について書かれた本は、熟年以外のカップルにも十分な知識をもたらします。
おすすめは、男性社会保険労務士の書いた
「熟年離婚と年金分割」です。
女性向けの離婚本はほとんど女性が書いていて女性の味方なのは当然ですが、ぜひ男性著者の本も読んでみてください。高齢のご両親におすすめしてもいいと思います。熟年男性が同じ熟年男性から現状を踏まえて説得されるのは物悲しい感じがします。でもそれだけに切実であり、こうなる前に夫婦間でなにかしらやりやりようがなかったのか…とさえ思われます。
熟年離婚の場合、女性からの申し出がほとんどで、男性がどれだけ懇願しても決意を語っても、女性の意思を翻すことはほとんど不可能ということです。
ここが熟年ではない離婚との大きな違いなのかもしれません。
男性にしてみれば、人生のゴールにきて、ほぼ勝負がついているのに、まさかよもやの大逆転で負けるみたいなかんじでしょうか。
でも熟年って、人生100年の時代においては、ゴール間近どころか、第2ラウンドの始まりですよね。新しい人生の始まりですから、熟年離婚はあって当たり前ともいえます。
どっちに転ぶかはともかく、一度人生の棚卸をしてみるのもいいものです。