子どもたちの50年後100年後に思いを馳せることの大切さ

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こんにちは。BeBRAVE.Sビーブレイブエスの明正明美(みょうしょうあけみ)です。

社会保険労務士としてご依頼いただいていたセミナーシリーズの3回目が先週終わり、少し肩の荷がおりました。ホッとしています(笑)

女性起業家や、事業主であるご主人を妻として、パートナーとして支えていらっしゃる奥様を対象とした、働き方改革、年金、税や社会保障など、かなり広い範囲を扱うセミナーでした。

事業主さんお一人や、一つの会社の役員の方々を相手にお話したり、従業員さんを対象とした労務講座の講師をやったことはありましたが、事業主さん対象のセミナーは初めてでした。

中小企業の方々の諸事情は千差万別です。業種も社歴も違います。また、社長さん自身ではなく、パートナーという立場にある奥様の思いも様々です。

難しい課題ではありましたが、このような機会をいただいたことで、数年前に激流に流されるかのように働き方改革関連法案に対応した就業規則等の作成・変更に追われ、右往左往していた時期を、少し冷静に振り返ることができました。

故安倍元総理が前のめりになっていた働き方改革ですが、当時私は労働行政機関に非常勤職員として携わっており、安倍さんのおかげでちょっと忙しいおもいをしました。

あれから何年も経過しました。

働き方改革という言葉自体が古臭くなり、コロナというおもいがけない災禍に見舞われて、当初とは様相が大きく変わっています。

テレワークテレワークと行政が騒いでいても、助成金を出すと言ってもいっこうに広まらなかった在宅勤務やオンライン会議などは、業種によって程度の差はあれども、すっかり定着しました。

このセミナーでいちばん思いを馳せたのは未来です。

年金や介護、それらに関連してNISAやiDeCoといった投資制度についても取り上げましたが、こういったことを考えていると、50年後100年後のことがとても気にかかります。

人間はどうしても自分が生きている間か、せいぜい親世代と、こどもが成人するまでの間の100年間ほどしか目がいきません。

先人たちが勝ち取った権利、自分が直接知ることはないけれども、確実に今の自分の存在にかかわるものには目がいきません。

自分の老後や、子どもの20歳ぐらいまでは心配ですが、子どもが80歳90歳になるころのことはあまり考えません。

子ども施策か、高齢者施策か、ではないのです。

今0歳の赤ちゃんが90歳になるとき、親はもういません。なにもしてやることはできないのです。

子どもには手厚いが、老人には冷たい社会であれば、目の前の赤ちゃんは社会のお荷物としてさげすまれます。

親が目の前の子どもにしてやれることは今だけです。100年後の子どもを思い描くことで世代間対立は緩和できます。

世代間格差や世代間対立というのは、長い目でみるとあまり意味のないものです。

子ども施策はこどもだけのことではなく、老人施策は今いる老人だけのものではないのです。

障がい者、外国人などもみな同じです。

日本という国家がこれまでと同じように存続するかどうかわかりません。

高齢になる前に、体が不自由になることもあり得ます。

日本に住んでいられなくなる可能性もあります。

目の前のことにいしょうけんめいになりながらも、ときどきは顔を上げて遠くを見ること、50年後10年後に思いを馳せることも大切です。

50年後、私は100歳を超えています。

100年後、今現存する人のほとんどはいなくなっています。

さて、どんな世界なのでしょうか?

楽しみですね…

このような機会をくださった、地元津幡町商工会のみなさまと、お忙しいなか受講してくださった部員の方々に、心よりお礼を申し上げます。

本当にありがとうございました。