不登校は親の責任って…なにのんきなこと言ってんの!

こんにちは。BeBRAVE.Sビーブレイブエスの明正明美(みょうしょうあけみ)です。

東近江市(滋賀県)小椋正清市長の「不登校は親の責任」発言、ずいぶん問題になっていますね。集中非難を浴びていますが、ご本人は「関係者を傷付けたことは謝るが、(考えは)間違ってはいないので撤回はしない」と強気です。

病児保育などを運営している社会起業家の駒崎弘樹さんは、撤回を求める署名運動を実施しています。駒崎さんのようなアウトリーチ型の支援家としては看過できない発言ですので、おおいにやってほしいと思います。

尾木ママこと教育評論家の尾木直樹さんなどは、不登校を認めようとしない昭和時代の頑固おやじ、今の時代を全く分かっていないとバッサリ斬っています。

私も尾木さんに同感です。

東近江市長だけでなく、他の自治体の首長からも同じ様な意見があったようです。

このような考え方は確かに時代遅れ(東京新聞はアナクロと称していました)と言えますが、教育関係者の少なからぬ本音であるとも思えるのです。

「親の責任」というところに世間はおおいに過剰反応していますが、かの市長の発言は世間の空気と一致していますよ。文科省の指針がどう変わろうが、世間では「子育ては親の責任」がまかり通っていますよ。子育て万能主義が完全に主流です。

学校、幼稚園、保育園、学童保育、どこに携わる人であろうと、「基本子育ての問題は親の責任」との認識が常識です。そうではない人は非常に稀です。社会全体で子育てというのは耳当たりのいいスローガンです。

子育ての責任が親にあるというのはおおむね正しいと思います。

小椋市長の問題点は「責任転嫁」です。フリースクールを文科省が認めていると聞き愕然とする、教育の根幹を揺るがすと言って文科省を愚痴り、不登校は親の責任などと親に責任を押し付けて、自分自身の、選挙によって選ばれた首長としての責任についてはまったく言及なし。政治は教育に対し直接介入はできない仕組みにはなっていますが、直接であれ間接であれ、市町村が義務教育を実施しているのですから、その市町村の長として問題解決をどうするかなにも言わないでいて、フリースクールを支援しろと言われて財源も厳しいからって愚痴っているだけじゃないですか。

こういった責任転嫁の態度はあらゆるところに見られます。教育問題に限らずです。責任転嫁しない人などいない、このように思っておいたほうがいいです。私だって、ちょっと都合が悪いとすぐに、誰が悪い、社会が悪い、政治が悪いですよ…

ところで、市長の「親の責任」発言ばかりがクローズアップされていますが、不登校の問題は「学校へ行けない」ことではないですよ。学校は行かなくてはならないところじゃありませんから。義務教育だから行かなきゃいけないって、私は小学生のころ教頭先生から言われて騙されていましたが、今はもう知っていますよ!ふんふん!義務教育は、親が子どもに教育を受けさせる義務、国が子どもに教育を授ける義務ですよ。なので、学校へ行かないことが問題なのではなく、今の日本において、学校へ行かないと、学ぶことができないということが問題なのです。

私はコロナで学校が休校になったときにはじめてそのことを思い知りました。日本の義務教育は(それ以外もですが、問題が大きいのは義務教育です)教員が教えてはじめて完成するようにできています。教科書はこどもがひとりで読んでわかるようにはなっていません。

この話、長くなるのでまた別の機会にします。

とにかく、不登校の問題は親の責任とかそんなことより、子どもの、学ぶという憲法に保障されている権利が履行できないことです。

これ、とっても深刻な問題です。親の責任どころじゃありません。なのに、首長がのんきに親の責任だなんて…のんきすぎる!

政治の問題です!

以上!

現実に、学校に行けないことで、学べないどころか居場所すらない子どもがいるのです。誰の責任云々前にフリースクールなどがどうしても必要になるのです。

私自身は法人として個人として不登校支援ハウスおばちゃんちを応援しています。