5分だけでも未来に思いを馳せてみてください。万物は流転し、諸行は無常です。

こんにちは。BeBRAVE.Sビーブレイブエスの明正明美(みょうしょうあけみ)です。

暑かった夏も終わりに近づきつつあります。暑さは当分続くにしても、秋の虫が鳴くのを聞くと、自分は関係ないのに、夏休みも終わりだな…としんみりします(笑)

所用で数日間東京に滞在していましたが、時代の移り変わりというものを感じました。

コロナが通常の感染症と同じ扱いになったことで(感染は増えてはいても)、外国人観光客の姿がとても目立ちました。そのこと自体はコロナ前から変わりませんが、どこの国の人なのかわからない観光客が多かったのです。日本人のような顔かたちであれば以前は中国の方が多かったのですが、言葉が違っているようで全然わかりませんでした。欧米の方も同様で、英語ではない言葉が多く、全然わからないのです。日本のキャラクター商品にむらがるお子さんと親の姿が印象的でした。アジア諸国は豊かになってきているのだなと思いました。

一方で、東京駅構内であってもほんの少し中心から逸れただけで、激安の飲食店などがあり、客はもっぱら日本人のようでした。テレビなどで、日本のいろんな商品が品質がよく、とても安いということで紹介されているのを見たことがあります。高級品であれ日常品であれ、日本の商品価格は欧米に比べてもちろんのこと、韓国などと比べても安いようなのです。コメンテーターは、外国人がニッチなところも見ていて嬉しいなどとコメントしていましたが、私はけっこうショックでした。高品質でありながら低価格であるということは技術や創意工夫以上に、誰かから・どこかからの搾取によって可能だからです。

駅から少し歩いた住宅街では、「普通の日本人」がつつましい生活をしています。外国人が高品質な商品を世界標準よりも安価で手に入れている一方で、長時間労働・低賃金の日本人が多くいるのです。(日本人以外にも世界中に搾取されている人がいます)

ほんの30年ぐらい前は、ジャパンアズナンバーワンと言われ、バブルの熱狂に包まれた日本ではお金が湯水のように使われ、若いOL(オフィスレディの略で、女性会社員のことです)が海外でブランド品を買いあさり現地の人からひんしゅくを買いながらもリッチぶりを世界に見せつけていました。

往年の羽振りの良い日本からは今の日本は想像もできません。これがいいとか悪いとかではなく、仏法用語というか哲学言葉でいうところの、諸行無常なのだと思いました。万物は流転するのですね。もの心ついたころからデフレで失われた10年とか20年とかの日本で過ごしている若い人は今の状況が普通かもしれませんが、羽振りの良かったころを知っている人たちも、今の状況を特に悲観しているというのではなく、諦めてその日その日を送っているように見えました。

小さなお子さんを日々奮闘しながら、自分のことは後回しにしても子ども優先でがんばっているお母さま方は、未来がよくなると信じていると思います。それでいいんです。未来がよくなるか悪くなるかなんて、今の自分たちがどう行動するかで決まってくることなのですから。未来が悪くなると思っているなら、子育て自体が無意味です。刹那的に自分中心に生きて死ねばいいだけです。でもそうは思わないで、よい未来を生きてほしいと思うからいっしょうけんめい子どもを育てているのです。

だから、目の前のことでいっぱいいっぱいで窒息しそうになっても、それでもなんとか風穴を開けて大きく息を吸ってほしいのです。

かつて、10年ひと昔と言いましたが、このスパンはとても短くなっています。

でも、こういった時間とはまったく異なる時間軸もまたそれぞれのなかにあるのです。世間の時間に翻弄されて自分だけの時間を浪費しないでください。大切にすごしてください。お子さんとの時間はたいがいが真空のような永遠性のある時間です。誰もそれを奪うことはできません。

一日のうち、ほんの5分10分でいいので、5年後、10年後、20年後、30年後、50年後、100年後に思いを馳せてみてください。あなたはすでにこの世に存在しない可能性が高いですが、あなたのお子さん、あなたのお孫さんは、どんな世界でどんな人生を送っているのでしょうか。